行政書士試験がどんな試験なのか、どういう攻略をしていけばのかについて、簡単に解説していきます。
行政書士試験とは
行政書士試験は、年に1回、11月第2日曜日に行われる試験です。
直近5年の合格率は10〜14%となっていて、行政書士は難関資格の1つといえます。
年齢や学歴に関係なく受験することができる試験ですので、そういう意味では受験するハードルが低い国家資格試験となっています。
行政書士試験の試験科目と合格基準
行政書士試験の科目は、法令(法律科目)と基礎知識の2つに大きく分けられます。
基礎知識ですが、令和5年度までは「一般知識」という名称でした。
令和6年度からは、名称の変更とともに、その内容も一部変更となります。
これまでの一般常識科目に「行政書士法等行政書士業務と密接に関連する諸法令」が追加されることになり、具体的には、行政書士法、戸籍法、住民基本台帳法などが試験範囲となります。
法令科目の満点が244点、基礎知識科目の満点が56点で、合計300点満点の試験になっています。
合格基準に関してですが、受験生が意識しておくべきポイントが2つあります。
1 全体で6割以上の得点を取る
2 基礎知識の問題を6問以上正解する(全14問中)
やたらと6に関係する試験ですね。
参考として、試験科目をまとめておきます。
<法令科目>
・基礎法学
・憲法
・民法
・行政法
・商法・会社法
<基礎知識>
・一般知識
・行政書士法等行政書士業務と密接に関連する諸法令
・情報通信・個人情報保護
・文章理解
行政書士試験の学習法
行政書士試験全体の学習法について、簡単に解説しておきます。
最も大切なのは、満点を目指すような学習は絶対にしない、ということです。
法律系の科目は、細かく学習しようとすると、どんどん深みにはまっていく性質があります。
全てを理解することがそもそも無理な科目です。
6割の得点で合格できるわけですので、満点を狙う意味もありません。
過去問を見ていると難問や奇問が数多く出てきます。
それに焦って、普段の学習で深追いしてしまうと基礎が疎かになってしまいます。
そもそも、その類の問題が得点源にはなりません。
難問や奇問については、「潔く捨てる」という技術をつける必要があります。
テキストに載っている事項を確実に得点源にしていく。
これが王道です。
そして、基礎知識。
ここで6問取れないと、その時点でアウトという看過できない基準があります。
いわゆる足切りというものです。
とはいえ、広範で得点数も稼げない基礎知識の学習は困難です。
私が受験した2015年は日本の最も東西南北の端に位置する島の問題が出ました・・・
塾講師をしていた過去があったので解けましたが、そうでなければ解答が困難な問題でした。
そういう「クイズ」要素の強い問題が基礎科目では出題されることがあります。
比較的範囲が限られている個人情報保護と、よく読めば答えを導きやすい長文理解で得点を稼いで、ギリギリでもいいので足切りラインを突破するように心がけましょう。
また、令和6年度から追加される行政書士法などは要チェックです。
それほどボリュームがあるわけではないので、そういう部分でしっかり得点を稼ぐことが大切です。
時間をかけるべきなのは、法令科目です。
基礎知識に関してはメリハリをつけて時間をかけすぎないようにするのがおすすめです。